超富裕層は税金が少ない?

 

米国の非営利報道機関ProPublicaは米国の富裕層数千人の納税記録を入手した。これによると、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス、テスラ創業者イーロン・マスク、著名投資家ウォーレン・バフェットらは多くの富を保有している一方で税金をほとんど払っていなかったことが明らかとなった。2014年~2018年の間、上位25人の合計保有資産残高は約43兆円増加している。一方で同じ期間の連邦所得税の支払額は約1.49兆円であった。単純計算すると税率は約3.5%となる。ここで注意しておきたいのは「資産の増加」=「税金の増加」ではないという点である。例えば富裕層が保有する株式や不動産などの資産は売却して利益が確定した段階で初めて売却益として課税対象となる。資産を保有している時点で評価額が増加していることと税金の増加は結び付かない。他方、様々な方法を用いての節税がある。借入を行うことで利子の支払い額が収入を上回っていたため著名投資家のカール・アイカーンは2016,17年は連邦所得税を支払っていなかった。アイカーンは節税目的での借入を否定し「勝負にかつための借入」と主張しているが、これにより超富裕層に有利な税制が格差拡大を助長しているという主張が出てくる。これに対しバフェットは個人資産の99%以上を慈善活動に充てていると主張している。日本と異なりアメリカでは寄付による所得の控除額が大きいため活発に寄付が行われている。奨学金や慈善活動の財源のほとんどを個人からの寄付で賄っているアメリカでは恵まれない方が超富裕層に感謝するケースが多い。バフェットは「増え続ける米国の債務をわずかに減らすために使うよりも、慈善活動の資金を提供したほうが、社会の役に立つ」と述べている。

 

<参照>

[FT]米富豪の納税記録暴露 「富裕税」論議に拍車も:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB095QG0Z00C21A6000000/

モンマルトルの通りの光景

オランダ出身の画家ゴッホの作品で未だ美術館に展示されたことのない作品が3月に落札された。

落札価格は約16億円。1887年に描かれた「モンマルトルの通りの光景」は印象派の影響を大きく受けた作品とされている。

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