相続に必要な戸籍謄本

相続が発生すると行わなければならない手続きが多く存在する。「終活」という言葉があり最近では生前に自らの財産を整理しておくことで相続発生に備える人も少なくない。遺言や信託等が徐々に広まりを見せている。

しかし、実際の相続が発生した際の手続きを事前に準備しておく人は多くはないだろう。相続で大変だったことを聞くと、手続きの進め方や必要書類の準備がよく上位に挙がってくる。書類の中でも多くの場合に必要になってくるのが「戸籍謄本」である。ほとんど全ての手続きで必要となってくる。

戸籍謄本というものがそもそも何か知らない人も多いだろう。

<戸籍謄本とは>

正式名称を戸籍全部事項証明書といい、戸籍の筆頭者や本籍地、戸籍に記載される人の氏名、生年月日、続柄などが記載されている。戸籍は一組の夫婦とその子を一つの単位として形成され子が婚姻すると親の戸籍から除籍される。

この戸籍制度は世界的に珍しくほとんどの国では個人単位となっている。

<相続手続きで使用する戸籍謄本>

相続手続きのあらゆる場面で必要となる戸籍謄本。この戸籍謄本だが、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を取得する必要がある場合がある。相続で戸籍謄本が必要な主な理由は相続人を確定させるためである。例えば離婚した相手との間に子がいたりして現在の戸籍だけでは分からないこともある。

<戸籍謄本の取得方法>

(窓口での取得)

基本的に戸籍謄本は本籍地で発行される為、本籍地の役所で発行手続きを行う。戸籍証明書等請求書と本人確認書類を用意し、発行手数料1通当たり450円を支払うことで取得することができる。

また、代理人の取得も可能であり、本人・配偶者、直系卑属、直系尊属の者以外が取得する場合には委任状が必要になる。

(郵送での取得)

本籍地が遠方である場合等、直接窓口に行かなくても郵送で戸籍謄本を取得することも可能である。窓口同様、申請書と本人確認書類、発行手数料(定額小為替)の他、返信用封筒(切手)が必要となる。

(法定相続情報一覧図制度)

2017年5月29日よりスタートした「法定相続一覧図」制度がある。法定相続人が誰なのかを一枚にまとめたもので法務局の登記官により作成される。これ一枚で相続手続き時に戸籍謄本の代わりとすることができる為、相続発生時には非常に便利であるが、作成するまでにはやはり戸籍謄本を一式集める必要がある。集めた戸籍謄本とその他申請書類を法務局に提出し作成される。

今後は戸籍取得の手間が軽減される予定となっているが、相続前に最低限の必要なものとどこでどのように手続きを行うのかは押さえておきたい。