金融資産と実物資産

 

資産運用という言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか。

一般的には株や債券、投資信託や不動産等が挙げられるだろう。しかし資産運用の方法はこれだけではない。資産運用は恐いものというイメージがもしかしたらあるかもしれないが、それは資産運用の一部しか知らないから恐いのだろう。そもそも資産運用をする必要があるのか、という疑問があるかもしれないが資産運用の必要性はこれまでに延べてきているのでここでは割愛する。資産運用はお金を増やす目的からお金を減らさない目的に変わりつつある。

 

まず、資産運用を考える上で重要なのは「何に投資をするか」であるが、投資対象は大きく分けて「金融資産」「実物資産」の2つに分けることができる。先ほど挙げた例で言うならば株や債券、投資信託は「金融資産」、不動産は「実物資産」となる。金融資産と実物資産はそのものの特徴や投資目的等が異なる為、より精度の高い資産運用を行うにはこの両方に投資することが良いだろう。

 

<金融資産>

 

金融資産は先ほど挙げた例のように、比較的に想像しやすい投資対象だろう。代表的なものとして以下がある。

 

・現金

・株式

・投資信託

・債券

・生命保険

 

いわゆる、銀行や保険会社等の金融屋で購入できる商品である。

 

<実物資産>

 

一方で実物資産は先ほどの不動産以外はもしかしたら想像がつきにくいかもしれない。代表的なものとして以下が挙げられる。

・不動産

・貴金属(金、プラチナ等)

・美術品

・時計

・車

 

これらの実物資産を保有する意味は「様々なリスクをヘッジできる」点にある。例えば、貴金属類、特に金はリスクヘッジの代表的な資産である。金融商品に投資をすると少なからず経済の波を受けることになる。これは避けることは不可能である。10年株式投資をするとした場合、その内少なくとも1~3年は資産がマイナスになるだろう。金は株価が下がっている局面で価格が上がると言われている。つまり株式がマイナスになった際、資産全体のマイナスを補填する効果があるのが金なのである。また、不動産はインフレヘッジになると言われている。インフレ、つまり物の値段が上がった場合には物と交換する為の通貨の価値は下がることになる。不動産もインフレ時にはその価値が上がると言われている為、通貨価値が目減りする中で不動産を保有しておくと保有資産の合計額は増えることになる。

 

繰り返しになるが、資産運用が恐いと感じる人の多くはその一部しか知っていないからだろう。確かに恐怖を感じるリスクは資産運用には存在する。しかし現代や今後においては資産運用を行わないリスクもまた存在している。資産運用を行う、行わないの選択をするのは当然自由だが、様々な資産に分散した資産運用を行うことでそのリスクを下げることができるのもまた事実である。