食品備蓄のコツと注意点~何を用意すればいい?~

 

万一の災害に備え、食品の備蓄をしていますか? 

大きな災害が起きると、物流が止まり、スーパーやコンビニでも食品が手に入りにくくなります。

たとえ販売が再開しても、長時間並んで買えるのは一人何品までなど数量制限付きとなることがほとんどです。

そこで今回は、何をどれだけ、どういう方法で備蓄すればいいのか、気軽に始められる食品備蓄のコツ、配慮すべき注意点を紹介します。

目次

  1. 食品備蓄のコツと注意点を知っておこう
  2. 何をどれだけ備蓄すればいい?~水、カセットコンロは必需品
  3. 食品備蓄の始め方~普段食べているものを消費しながらストック

食品備蓄のコツと注意点を知っておこう

地震や台風、豪雨など大きな災害が頻発する日本。

いざ災害が発生すると、電気、ガス、水道などのライフラインが使えなくなったり、道路ががれきでふさがれたり水没したりして、物流が機能しなくなる恐れがあります。

過去の例によれば、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかるケースがほとんどです。

また、災害支援物資が届かないことや、スーパーやコンビニで食品が手に入らないことが想定されます。

 

このため、1週間分くらい(最低でも3日分)の食品を家庭で備蓄しておくことが重要です。

万が一、日常生活とかけ離れた事態が起こったとしても、温かく栄養バランスのとれた食事があれば、緊急時でも前向きで元気に活動するためのエネルギーが湧いてきます。

 

 

何をどれだけ備蓄すればいい?~水、カセットコンロは必需品

家庭にある食品をチェックし、栄養バランスを考え、家庭の人数や好みに応じた備蓄内容や量を検討しましょう。

大人2人、1週間分の家庭備蓄の例は、次のとおりです。

 

◆必需品

水とカセットコンロなどの熱源は必需品です。

水は、飲料水と調理用水として1人1日おおよそ3L程度必要です

(※湯せん、食品や食器を洗ったりする水は別途必要)。

水道水は、塩素による消毒効果があり、3日程度は飲料水として使えます。

保存するときは、清潔な容器に口いっぱい入れ、しっかりフタをして涼しい場所に置きましょう。

 

そのほか、ペットボトルや缶入りのお茶や清涼飲料水などもあると便利です。

カセットボンベは、1人/1週間あたり約6本必要です。

お湯を沸かしたり、レトルト食品を温めたり、カップ麺などを食べられます。

温かい食事は身体も温まり、緊張感や不安も和らげてくれます。

 

・大人2人分の場合
 水 2L×6本×4箱(1人1日3L程度)
 カセットコンロ、ボンベ×12本(1人1日1本弱程度)

 

●主菜

災害直後は、炭水化物ばかりになりがちで、栄養バランスが崩れ体調不良や病気になる可能性があります。

そこで、手軽にタンパク質をとれる上に長期保存できる缶詰を備えておきましょう。

ツナ、サバ、イワシ、サンマなど魚介の缶詰や、コンビーフ、牛肉の大和煮、焼き鳥などの肉類の缶詰がおすすめです。

また、肉や魚を使ったレトルト食品もおすすめです。

・例:大人2人分の場合
 肉・野菜・豆などの缶詰×18缶
 牛丼の素やカレーの素などのレトルト食品×18個
 パスタソースなどのレトルト食品×6個

 

 

●主食

ごはん・パン・そば・うどんは、エネルギー源になります。

・例:大人2人分の場合 米2kg×2袋
 カップ麺類×6個
 パックご飯×6個
 乾麺(そうめん300g×2袋、パスタ600g×2袋)

 

 

●副菜と果物

野菜不足からビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素がとれず、便秘・口内炎などに悩んだという声もあります。

そこで、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとるために野菜を常備しておきましょう。

じゃがいも、たまねぎ、かぼちゃなどの日持ちする野菜を多めに買い置きし、野菜ジュースやドライフルーツなども、あるといいでしょう。

・例
 梅干し、漬物、日持ちする野菜類
 野菜の缶詰、野菜ジュース
 りんごやみかん、柿など日持ちのする果物
 果物の缶詰
 果物のジュース
 ドライフルーツ

 

●その他

・あめ、羊羹、チョコレート、ビスケット、せんべい、スナック類の菓子等の嗜好品

・みそ、しょうゆ、塩、砂糖、酢、食用油、マヨネーズ、ケチャップなどの調味料

・インスタントみそ汁や即席スープ

 

 

食品備蓄の始め方~普段食べているものを消費しながらストック

食品の備蓄は簡単に、誰でも無理なく始められます。

普段食べているカップめんや缶詰、インスタント味噌汁など少し多めに買い置きし、賞味期限の古いものから消費し、食べたらその分を補充していくだけです(ローリングストック法)。

 

コツは、3つです。

1.まずは、普段食べている食材を多めに買って、備える

2.普段の食事で食べる

3.食べたら買い足して、補充する

 

 

災害時の為だけに保存食を一週間分用意することは負担が大きいものですが、普段から食べているものを災害時にも使えるとしたら負担はぐっと減るのではないでしょうか?

いつ来るかわからない災害ですので、無理なくしっかり備えたいものですね。

 

明日は、乳幼児や高齢者、持病・アレルギーのある方等それぞれの人に合った備蓄についてお伝えいたします。