実質賃金、前年同月比減少
厚生労働省が9日に4月の毎月の
勤労統計調査*の結果を発表しました。
*速報、従業員5人以上
<現金給与総額>
・現金給与総額は275,022円(0.6%減)
・うち、一般労働者は355,539円(0.6%減)
・パートタイム労働者は95,114円(3.9%減)
<所定内給与>
所定内給与とは、きまって支給する給与の
うち所定外労働給与以外のもの。
・所定内給与は315,804(同水準)
<所定外給与>
所定外給与とは、所定の労働時間を超える
労働に対して支給される給与や、休日労働、
深夜労働に対して支給される給与。
Ex)時間外手当、休日出勤手当、深夜手当
・17,984円(12.2%減)
・比較可能な2013年1月以来、
最も大きな減少。
新型コロナウイルスの感染拡大により
残業などの所定外労働時間は9時間
(18.9%減)となりました。
これにより、働く時間が少なくなり、
残業代として稼いでいた分の賃金が減少
することとなりました。
<パートタイム労働者>
パートタイム労働者が全体に占める比率は
30.54%と0.55%低下しました。
また、1人あたりの総実労働時間は76.6
時間で9.9%減少しました。
これは、2013年1月以来最大の減少幅です。
<今後の雇用について>
企業は現在景気後退局面であり、
パートの雇用に対して消極的に
なっています。
今後も企業業績の悪化が続くことになると
一般労働者の雇用にも影響が及んで
くることでしょう。
また、雇用に影響がなくても働く時間が
減少することにより賃金が減少する
可能性も想定しておかなければ
いけません。
今回のコロナウイルスの世界的な
流行で生活様式が大きく変わる中、
影響を受ける人と受けない人との
格差を大きく生んでしまっている
かもしれません。
参考
『厚生労働省 毎月勤労統計調査』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/30-1.html