封じられる生前贈与

 

税制改正で生前贈与を用いた相続税対策が厳しくなる。

 

現在、年間110万円までの贈与に関しては非課税で行うことができるため

毎年非課税枠内で贈与を行っていくことで相続財産を減らす節税策は相続対策の鉄板とも言える。

 

例えば、相続対策2人の子供に10年間かけて贈与を行った場合、

合計2,200万円の相続財産を減らす効果がある。

場合によっては非課税枠を超えて贈与することでより相続対策を行うことも可能となっている。

 

相続財産加算期間の変更

 

現在、相続の開始前(被相続人の死亡)3年以内に行われた贈与は相続財産とみなされている。

つまりは死亡前3年以内に行った非課税枠内の贈与であっても、それは認められないことになっている。

 

この「3年以内」とい部分にメスが入ることになる。

現時点での議論ではこの期間を「7年」とする見込みであるという。

これにより駆け込みでの相続対策を講じにくくなる。

 

日本は比較的自らの相続について考えだすことが遅い傾向にある。

諸外国では40代くらになると自らの相続について考え始める。

今回の変更でより早い段階からの相続対策が重要度を増すことは明らかである。

つまり、早めの相談がマストとなる。