2022年の路線価が発表
先日、2022年の路線価が発表され全国平均で前年比+0.5%と2年ぶりのプラスとなった。
路線価は毎年この時期に発表されるが、基準日は1月1日時点のものであるため、今年で言うならば2022年1月1日時点となる。
<路線価とは>
路線価は、国税庁が毎年1月1日時点の主要道路に面する土地1平方メートル当たりの価格を公示し、贈与税や相続税を算出する際の計算で用いられている。
調査地点は約30万件以上とされており、成約事例等を参考に公示価格のおおよそ80%程度になる。
<最も高い場所は>
路線価がトップの場所は東京都中央区銀座5丁目(銀座4丁目交差点)で37年連続トップとなった。2年連続で下落してはいるものの1平方メートル当たり4,224万円となり今年もトップを維持する結果となった。
<都内の路線価>
東京都内全域の路線価は昨年比+1.1とコロナ禍での8年ぶりの下落から一転プラスに転じる結果となった。エリア別の上昇率トップは足立区千住3丁目(北千住駅西口駅前広場通り)で前年比でプラス5.0%。その他、中野区北口駅前広場(+4.9%)や目黒区自由が丘駅前広場(+3.7%)と、観光客等に依らない、そのエリアに定住する人での活動が強く行われている地域が高い上昇率となった。2022年も後半を迎え、人流が活発になってきてはいるものの生活様式が変わっていることもあり、オフィス需要が低下していることからビジネス街は下落が続いている。
なお、路線価トップは先述の東京都中央区銀座5丁目、2位は新宿通り(1平方メートル当たり2,952万円)、3位は渋谷駅側通り(1平方メートル当たり2,872万円)となっている。
<その他地域の路線価>
都道府県別で見ると、47の内20都道府県で上昇となった。上昇率トップは北海道(+4.0%)、次いで福岡県(+3.6%)。下落は27都道府県で下落率トップは和歌山県(-1.3%)、次いで愛媛県(-1.1%)となった。都内と同様に、オフィス需要や観光需要が高い等、人流が増加する地域でプラスの結果が見られた。
なお、エリア別上昇率トップは長野県白馬村で前年比20%のプラスとなった。生活様式に変化があり、仕事とプライベートを両立できる場所の需要が高まっている結果と言えるだろう。