アップル参入のBNPL市場

アップルが参入することで話題となっている「BNPL」だが、

海外では近年利用者を急激に伸ばしている。

 

<BNPLとは>

BNPLとは、「Buy Now Pay Later」の略であり「購入は今、支払いは後で」という意味である。日本ではクレジットカードの利用が多いが、これと似たようなサービスである。

クレジットカードとの違いはその手軽さにある。与信審査においても現況のクレジットカードの情報や勤務先等の情報は不要であることから、利用するハードルも低いと言える。また、最もクレジットカードの煩わしい部分であると言えるカード情報もかなり少なく利用できる。例えばネットで商品を購入する際にクレジットカードの情報を登録していないと

カード情報を入力しなければならない。しかし、BNPLは個人を特定できる情報(メールアドレスや電話番号等)を入力するだけで手続きが完了する。手続きが完了すれば後は支払いを済ませるだけであり、期限内であれば例え分割払いであったとしても手数料がかかることはない。

 

<市場動向>

更に米国企業アップルもこの「BNPL」市場への参入を決めている。

数年前にアップルカード(日本未上陸)のサービスを開始する際、信用リスクを負うゴールドマンサックスとパートナー関係にあるが、今回のBNPLも分割の際に必要なローンの貸し手をゴールドマンサックスが担うことでパートナーを継続する。

現状、BNPL市場は新興企業が多く、金融機関のバックアップは不可欠な状況である。現にアメリカBNPL市場大手の新興企業アファーム・ホールディングはコロナ禍も追い風となり株価を急激に伸ばしていったが、今年の入り大幅な減速となった。

 

<日本での動向>

BNPL市場はまだまだ始まったばかりであり、かつ不安定であるが、米国超巨大企業アップルとゴールドマンサックスの参入により今後面白い展開を迎えることになりそうだ。

現状日本ではそこまで盛んに利用されていないかもしれないが、GMOやメルカリ、ヤマト運輸等がこのサービスを導入している。また、新たに三井住友カードがGMOと業務提携を行い、2023年春までに事業開始を予定していることを発表した。

日本は後進国であるため数年以上かかるかもしれないが、BNPL市場が日本で浸透する日もやってくるかもしれない。