投資信託にかかる3つのコスト

2020年代に入り、急激な時代の変化が訪れている中で、我々のお金対する考え方も変化している。「貯蓄から投資へ」という言葉があるが、貯蓄しているだけでは将来お金に対する不安を払拭することができない時代がやってきている。そんな中、新NISA制度の開始で「投資信託」を始めている人が増えてきていること思う。投資を始めることは非常に重要だが、調べたり、誰かに相談をした際に良い面だけを説明されていないだろうか。本日は既に初めている人、これから始めようと考えている人に向けて投資信託にかかるコストについて見ていきたいと思う。

① 購入時

まず、投資信託を購入する際には手数料が発生する。概ね0%~4%程度である。この手数料は投資信託を販売する窓口となるものの手数料であり、同じ商品でも誰から商品を購入するかによって購入時の手数料は変わってくる。なお、販売時の手数料がかからないものを「ノーロード」という。

② 運用時

投資信託を購入すると直ちに運用が開始されることになり、売却するまでは常に価格変動のリスクにさらされることになる。投資信託とは「投資することを信託する」、つまり運用を代わりにお願いする行為である。その為、代わりに運用してもらう際の手数料が発生する。運用には、(1)商品を販売する販売会社、(2)実際に運用を行う運用会社、(3)資金を管理する受託会社がそれぞれ必要になる。そのためこの3社にそれぞれ支払う手数料が概ね年率0.1%~3%かかっている。この手数料は購入から売却まで毎日かかるコストであり、運用資金から差し引かれている。

③ 売却時

投資信託を売却する際にかかる手数料を「信託財産留保額」という。投資信託は多くの投資家から資金を集めることで運用を行っている(その為、少額からでも投資が可能となる)。集めた資金を1つの単位として運用する為、誰かが売却をする場合にはその分の補填を信託財産留保額で行う。手数料率は0%~0.3%程度である。