自家用車保有にかかる費用
2022年版の交通政策白書で、自家用車にかかる費用が関東を除く地域でこの20年で増加していることが分かった。対象的に公共交通機関にかかる費用は関東を含む全ての地域で減少した。
自家用車を保有する際にかかる費用は以下の通りである。
①購入費用
自動車購入代金の平均は新車、中古車を合わせて約170万円とされている。
また、ホンダアクセスが2021年に20歳から69歳の1000人を対象行った調査では、新たに自動車を購入する際の予算平均は228万となった。
②税金
(1)自動車税
毎年4月1日時点での保有者に課税が行われ、排気量によって税額が決定される。
軽自動車の場合は1万円、普通自動車の場合は2万円台~11万円程となる。
(2)自動車重量税
自動車の重量によって支払い額が決定され、車検のタイミングで税額を納付する。
エコカー減税対象車の場合は、税額が減少する他、所有から13年、18年をそれぞれ経過すると税額が上がる仕組みとなっている。
(3)環境性能割
環境性能割は、購入する自動車の燃費性能により税率が決定され、購入した年の自動車税に上乗せされる。性能基準を満たしている自動車については非課税とされているが、基準の達成割合により1%~3%と課税が発生する。
(4)消費税(購入時)
購入代金に10%の消費税がかかる。
③保険料
自動車保険には加入義務のある「自賠責保険」と「任意加入の保険」の2種類があるが、自賠責保険は人への補償のみであるため、約8割の自動車保有者が任意加入の保険にも加入しているとされている。
自賠責保険の保険料は1年契約のもので「12,700円」(2021年4月1日時点)。
任意加入の保険は、保険会社、年齢、免許証の種別等により変わってくるが、
概ね3万円~10万円の範囲になることが多いとされている。
④ガソリン代
走行距離により大きく変わってくるが、2020年に行われた「カーリースの定額カルモくん」による調査によると毎月のガソリン代で最も多かった回答が「5,000円~10,000円未満」であり、年換算すると約10万円前後となる。
また、原油価格にも大きく左右され、足もとの原油高の状況においては毎月のガソリン費用を更に上がることになる。
⑤メンテナンス費
(1)車検代
車検費用は普通自動車で8万円~10万円、軽自動車で6万円~7万円程度とされている(楽天Car車検)。
(2)修理代
故障や傷等の度合いによって大きく金額が変わってくるが、
小さいものであれば1万円未満から、大きな故障になると数十万円~100万円を超えることもある。
⑥駐車代
地域により金額は大きく異なるが、最も高い東京都の月極駐車場の平均金額は3万円~4万円程度となっている。
⑦その他
その他、利用の有無によっては高速道路の利用料金や、コインパーキングの利用料金なども発生する。