暮らしの中の要注意【高齢者編】

年齢とともに体がいうことをきかなくなるのは自然なことです。
そのため、年齢とともに暮らしの中の思わぬ危険が増えることとなります。

 

高齢者の事故原因ワースト1は

実は高齢者が不慮の事故で亡くなる原因で最も多いのが、転倒・転落によるものなのです。これは、交通事故による死亡者数(令和元年2508人)の実に3倍以上(同8774人)となっています。

しかも、カーペットの端、床の新聞紙やチラシ、電源コードなど、ちょっとしたものが転倒の原因に。
加齢による体の機能の低下、「筋力の衰え」「平衡感覚の低下」「視力や視認性の低下」「病気や薬の副作用によるふらつき」等が転倒・転落のリスクを高め、骨折や命にかかわる事故につながっているのです。



そこで、家族で足もとをチェックしましょう。

・リビングでは滑り止めなどでカーペットの端は浮かないようにしておく
・新聞紙・チラシを床の上に放置しない
・電源コードは通り道に引かない
・つまずきやすい廊下と部屋との段差には段差解消スロープを設置する
・階段には手すりや滑り止めを設置する
・階段を使う際は靴下やスリッパは滑りやすいので十分気を付ける(履かない)

本人の少しの注意と周りのちょっとした気遣いで事故を防げることを忘れないでください。

介護ベッドも要注意

在宅介護のために家庭で介護ベッドを利用するケースも増えていますが、布団や一般のベッドに比べ、ベッドの
高さを調節する機能や、背上げ・膝上げ機能を備えるなどメリットが多い反面、使い方を誤ると危険です。

多くはサイドレール(ベッドの脇に取り付ける柵状の製品)やベッド用グリップ(ベッドの脇に取り付ける手すりの一種)などを取り付けることができるようになっています。


このサイドレールなどのすき間に、頭や手、足が入り込み重傷・死亡するという事故が発生しています。


【事故防止のために】
・すき間に注意する
ベッドとサイドレール、ベッド用グリップの組み合わせが適合しているか確認。適合していない組合せだとすき間が大きくなることがあり、危険です。頭や首、手足が入り込みそうなすき間がある場合は、メーカーが用意するスペーサーやサイドレール用カバー、または枕やクッションなどですき間をふさぎます。


特に、平成21年3月のJIS改正以前の製品については、十分に注意してください。
また、介護を行う人は、ベッドの背を上げるなど動かす際、介護を受ける方の手足がすき間に挟まれないよう、手足の位置をご確認ください。。