公的年金、賢く貰う
「年金2000万円問題」が話題になり、
老後のお金に関する悩みを持つ人が
増えてきているのではないでしょうか。
老後、不安なく生活をするためには
どのくらいの金額を、どのように貯めれば
良いのか悩まれている方も多いと思います。
そこで、今回は多くの方に関係してくる、
「公的年金」について賢い受給の仕方を
見ていきたいと思います。
「公的年金」は、勤め先から貰う「企業年金」や
個人で資金を準備する「個人型確定拠出年金(iDeCo)」
等とは異なり1生涯受け取ることのできる年金です。
少子高齢化が進み受給できる金額が下がっていたり、
受給できる年齢が遅くなっているなどといった
ある種ネガティブなイメージを持っている方が
いるかもしれませんが、この「公的年金」も
制度を上手に利用していくことで、賢く、有利に
受け取ることが可能になります。
その方法とは
<繰り下げ受給>
です。
公的年金は原則65歳から受給が可能になりますが、
「繰り下げ受給」を行うことが可能になります。
「繰り下げ受給」とは、66歳以降の希望する年齢
から受給を開始する制度です。
繰り下げ受給を行うことで支給額を増やすことが出来ます。
受給開始を1か月遅らせるごとに受給額は0.7%増えます。
増額した年金は一生涯増額されたままになるので、
「繰り下げ受給」を行うことは、非常に有効な手段
だと言えると思います。
では、具体的にどのくらい繰り下げを行えば良いのでしょうか。
受給年齢を70歳まで繰り下げると、受け取り額は
81歳10か月で、65歳に受給を開始した際の総額
と同じになる。つまり、82歳以降に繰り下げを
行った際のメリットが出てくる。
以上のデータを見ると、女性の方が繰り下げの
メリットを受けやすいと言えるのではないか
と思います。
2018年の日本人の平均寿命は、男性81.25歳、
女性が87.32歳となっている。
平均寿命から考えると男性は70歳まで繰り下げると、
メリットが出るか出ないか、もしくは出ても少し
だけの可能性が高いのに対して女性は男性より
メリットが出やすいと言えます。
ただ、やみくもに繰り下げを行えば良いのかと言えば
そうではありません。
65歳時に手元に資金がなくなってしまっている
場合は、もちろんですが繰り下げをしないほうが
良いでしょう。
なので、体が健康である状況下は定年後も
雇用継続でなるべく働いたり、個人型確定拠出
年金制度を利用して、手元資金に余裕を持たせた
上で、公的年金の繰り下げ受給を行うことで、
効果が2倍3倍と膨れ上がっていきます。
今後は今回紹介した方法を頭に入れながら、
賢く老後資金を作っていくことが大切に
なってきます。